コラム
行動指針の作り方|社員が毎日使える言葉にする5つのコツ
経営理念が「会社が何のためにあるか」なら、行動指針は「そのために、毎日どう考え、どう動くか」です。この記事では、壁に貼っておくだけでなく、現場で毎日使われる行動指針のつくり方をお伝えします。
行動指針とは(経営理念との違い)
| 経営理念 | 行動指針 | |
|---|---|---|
| 答える問い | 何のために仕事をするのか | 毎日どう考え、どう動くのか |
| 言葉の大きさ | 大きく、長く変わらない | 具体的で、場面が浮かぶ |
| 使う場面 | 大きな判断、会社の方向を決めるとき | 日々の仕事、迷ったとき、評価・面談 |
理念だけでは、明日の行動までは決まりません。その間をつなぐのが行動指針です。
使われない行動指針によくあること
- どの会社にも当てはまる言葉で、自社らしさがない
- 「〜を大切にする」で終わり、何をすればよいかが分からない
- 社長だけで作り、社員はできあがったものを渡されただけ
- 評価や面談で一度も使われない
「こころのあり方」と「行動規範」の2本立て
HAGUKUMIでは、行動指針を2つに分けてつくることをおすすめしています。
- こころのあり方:どんな気持ちで仕事に向き合うか(例:他責ではなく、自責で物事を考える/ありがとうとごめんなさいが言える人になる)
- 行動規範:仕事をどう進めるか(例:報・連・相の意味を正しく理解し、実践で正しく取り組む/時間を意識する)
あり方だけだと精神論になりやすく、やり方だけだと「言われたことだけをやる」になりやすくなります。両方をそろえることで、人の成長と仕事の成果がつながります。HAGUKUMI自身の行動指針も、この2本立てでつくっています。
社員が毎日使える言葉にする5つのコツ
- 動きで終える:「誠実さを大切にする」より「約束の時間と期限を守る」のように、行動で終わる言葉にします
- 場面を1つ添える:「たとえば、お客様から質問を受けたら当日中に返事をする」と例があると、受け取り方がそろいます
- 自社の言葉を使う:社長や社員がふだん口にしている言葉を残すと、自分たちのものになります
- 社員と一緒につくる:良い行動・困った行動の実例を社員から集めると、現場に合った言葉になります
- 見直す時期を決める:年に1回など、言葉を見直す時期を決めておくと、会社の成長に合わせて育てていけます
行動指針をつくる手順
- 社長が、これまで大切にしてきたこと・譲れないことを書き出す
- 社員から「良かった行動」「困った行動」の実例を集める
- 集めたものを「こころのあり方」と「行動規範」に分ける
- 上の5つのコツで、言葉を整える
- 全員で読み合わせ、1〜3か月ほど試しに使ってみる
- 使いにくい言葉を直して、評価と面談につなげる
評価と面談へのつなげ方
行動指針は、評価に入れてはじめて「本気の約束」になります。ただし、言葉のままでは上司によって点が変わるので、数えられる行動に置きかえます。
| 行動指針 | 評価項目(例) |
|---|---|
| レスポンスは早く | お問い合わせ・社内連絡への当日返信率 |
| 時間・期限を守る | 日報・提出物の期限内提出率 |
| 現状に満足せず、ゼロベースで考える | 改善提案の数と、実行された数 |
| 報・連・相を正しく行う | トラブル・ミスの当日報告率 |
こころのあり方のように、数にしにくいものは、面談で「その行動ができた場面」を本人に話してもらい、回数や具体的な出来事で確かめます。気持ちそのものに点をつけるのではなく、行動で見ることが大切です。理念から評価までのつながりは、理念経営とはでくわしく説明しています。
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